コーヒーの品種について ④

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今回はブルボン・ティピカグループ(Bourbon-Typica group)についてです。

Mundo Novo(ムンド・ノーボ)

ムンド・ノーボ(Mundo Novo)は、ブラジルのサンパウロ州Mineiros do Tieteで発見された、ブルボン種とティピカ種の自然交雑によって生まれた品種です。元のコーヒーの種子は、現在のUrupês(当時はNovo Mundo)で植えられ、選抜の過程でMundo Novoという品種が生まれました。

この品種は1943年に発見され、ブラジルでは1943年から1952年にかけて最初の選抜が行われました。そして、1952年からブラジルの農家に配布され、1977年にはブラジルのIAC(Instituto Agronômico de Campinas)によって新たな選抜種が発表されました。

ムンド・ノーボ(Mundo Novo)はブラジルやペルーを含む南米の国々で商業的に重要な品種ですが、中米ではあまり普及していません。1952年にコスタリカに初めて導入されたものの、農家がその非常に高い樹高を嫌ったため、広く採用されることはありませんでした。グアテマラには1963〜64年に導入され、ホンジュラスには1974年に熱帯農業研究高等教育センター(CATIE)を通じて導入されました。アフリカではマラウイでも栽培されています。

この品種の特徴として、非常に高い樹高が挙げられます。また、伝統的なアメリカ系品種の中では活力があり生産性も高いものの、成熟が遅いという特性があります。Mundo Novoとカトゥーラ(Caturra)を交配させた品種が、カトゥアイ(Catuai)です。

Catuai(カトゥアイ)

カトゥアイ(Catuai)は、生産性の高いムンド・ノーボ(Mundo Novo)とコンパクトなカトゥーラ(Caturra)を交配させ、ブラジル・サンパウロ州カンピーナスの農業研究機関(IAC)によって作られた品種です。

この品種はブルボン(Bourbon)と比較して非常に高い生産性を持ち、その小さな樹高により高密度での植栽が可能で、ほぼ2倍の密度で植えることができます。しかし、さび病に対して非常に弱いという弱点があります。

「カトゥアイ(Catuai)」という名前は、グアラニー語の「multo mom(非常に良い)」に由来します。今日では「良好」な品質と評価されるものの、「優れた」品質とはされていません。黄実種(Yellow Catuai)と赤実種(Red Catuai)が存在し、各国でさまざまな選抜が行われています。

カトゥアイは、1949年にイエローカトゥーラ(Yellow Caturra)とムンド・ノーボを交配して作られ、当初は「H-2077」と呼ばれていました。その後、系統選抜(何世代にもわたる個体選抜)を経て、1972年にブラジルで正式に品種として発表され、広く栽培されるようになりました。

ブラジルでは複数のカトゥアイ系統が存在し、中には特に高い収量を誇るものもあります。しかし、中米に導入されたカトゥアイはブラジル産のものよりも生産性が低い傾向があり、ホンジュラスやコスタリカでの研究では、カトゥーラとの生産性の差はほとんどないと報告されています。

ホンジュラスには1979年に導入され、ホンジュラスコーヒー研究所(IHCAFÉ)が試験栽培を実施しました。1983年に商業用品種として発表され、IHCAFÉは2つの系統を選抜しました。一時期、カトゥアイはホンジュラスにおけるアラビカコーヒー生産の約半分を占めるほど広まりました。現在もIHCAFÉではカトゥアイを基にした品種改良が進められており、ティモールハイブリッド(Timor Hybrid)との交配も行われています。

コスタリカには1985年に導入され、その子孫が国内各地に広まり、経済的に重要な品種となっています。グアテマラには1970年に導入され、現在では同国のコーヒー生産の約20%を占めています。一方で、その他の中米諸国ではほとんど栽培されていません。

Maragogipe(マラゴジッペ)

マラゴジッペ(Maragogipe)は、ティピカ(Typica)の自然変異種で、1870年にブラジルのマラゴジッペ市近郊で発見されました。この変異は、単一の優性遺伝子によるもので、豆のサイズ、節間の間隔、葉が特に大きくなる特徴があります。

マラゴジッペは、パカマラ(Pacamara)の親の一つであり、またマラカトゥーラ(Maracaturra)と呼ばれる関連品種の親でもあります。

Pacamara(パカマラ)

パカマラ(Pacamara)は、パカス(Pacas)とマラゴジッペ(Maragogipe)の交配によって生まれた品種です。

エルサルバドルのコーヒー研究所(ISIC)によって系統選抜が行われました。主にエルサルバドルで栽培されており、カップ・オブ・エクセレンス(Cup of Excellence)で高品質なカップ評価を受けることが多い品種です。

類似した品種として、マラカトゥーラ(Maracaturra)があります。これは、カトゥーラ(Caturra)とマラゴジッペの自然交配によって生まれたと考えられ、ニカラグアで誕生しました。最初の選抜は1976年にニカラグア農業技術研究所(INTA)によって行われましたが、サンディニスタ革命の影響で選抜作業は完了しませんでした。その後、中米の一部の生産者によって選抜が進められましたが、品種としての安定化には至っていません。

出典:world coffee research

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